”人はすべからく終生の師をもつべし。
真に卓越せる師をもつ者は、終生道を求めて留まることなく、
その状あたかも北斗の星を望んで航行するが如し。”


森信三先生の言葉です。


今の世の中師弟というような関係がなくなってきていると思います。
ただ、私の周りは皆師ばかりですが(笑)。
大工の世界においてもそう。
原因は育てれる環境がなくなってきていることや
熟練の技術が要らない建築物ばかりになったことが
大きいかと思います。
寂しいことです。
こういう仕事を見ることが出来る現場はほとんどありません。

私は大工ではありませんがこういう中にこそ
お客様のお家に対する”想い”が入るように想います。
この鉋がけの作業もただ削るだけでなく
綺麗に削れるように”念”を入れながら削っています。
不思議なことに”念”を入れるのと入れないのでは
同じ道具で同じように削っても
まったく別物になります。
こういう一つ一つの積み重ねが大切かと思います。
また、この現場では師弟関係で素晴らしい
相乗効果が生まれています。
お互いの信頼関係と師を尊敬するということ、
同じ仕事でも一歩上の仕事を常に求めています。
師匠もうかうか出来ません(笑)。
うちが卓越まで行っているかどうかはわかりませんが
でもこのような環境で道を求め続けていたら
必ず卓越していくことでしょう。


このような環境で働けること幸せです。
私も職人さんに置いていかれない様に
自分の道をしっかり歩んでいきます。


草々